ゼップバウンドを処方できる医療機関の条件

ゼップバウンド.com編集部|内容の確認日 2026年10月31日

「ゼップバウンドを処方している病院」を探す前に、知っておきたいことがあります。この薬を肥満症に使える医療機関は、国のガイドラインで条件が決められています。このページでは条件の中身と、自分で確かめる方法を説明します。特定の医療機関の紹介はしていません。

条件は3つのまとまり
  1. 施設と医師:決められた診療科を掲げる保険医療機関で、専門医の資格を持つ常勤の医師がいる。学会の教育研修施設で、常勤の管理栄養士が指導できる。
  2. 薬の情報の管理:製薬会社からの情報を管理し、問題が起きたときに報告できる体制がある。
  3. 副作用への備え:副作用が出たとき、すぐに適切な処置ができる体制がある。

ガイドラインは、①〜③のすべてを満たす施設で使うべきだとしています。

なぜ医療機関に条件があるのか

ガイドラインの「施設について」の冒頭には、次のことが書かれています。

このうち心理面の支えの一文は、2026年5月の改訂で加わりました。こうした理由から、下の①〜③をすべて満たす施設で使うべきだとされています。

施設と医師の条件をくわしく

項目中身
診療科代謝内科・糖尿病内科・内分泌内科・循環器内科・内科のどれかを掲げている
保険保険医療機関である
常勤の専門医下の医師の条件に合う専門医が、常勤で1人以上いる。ほかの施設の専門医と組む場合は、その施設ときちんと連携できる
教育研修施設日本内分泌学会・日本糖尿病学会・日本循環器学会のどれかから、教育研修施設として認定されている
管理栄養士常勤の管理栄養士が栄養指導をでき、指導の内容を診療録などに残している

医師の条件

情報の管理と、副作用への体制

2つめの条件は、薬の情報の扱いです。製薬会社などから届く効き目や安全の情報を管理し、副作用などが起きたときに速やかに対応して報告できることが求められます。

3つめの条件は、副作用への備えです。電子添文や医薬品リスク管理計画(RMP)に書かれた副作用について、施設の中か近くの医療機関の専門の医師と組み、すぐに処置できる体制が要ります。

副作用の中身は副作用と受診の目安にまとめています。

受診先に確かめたい項目

ホームページの案内だけでは、条件を満たしているかはわかりません。初めにかかるとき、電話や窓口で次のことを聞いてみてください。

  1. ゼップバウンドを、肥満症の治療として保険で使っていますか。
  2. 日本内分泌学会・日本糖尿病学会・日本循環器学会のどれかの専門医が、常勤でいますか。
  3. どれかの学会の教育研修施設に認定されていますか。
  4. 常勤の管理栄養士による栄養指導を、2か月に1回以上受けられますか。
  5. 薬を使う前の食事と運動の治療は、そちらで6か月以上受ける必要がありますか。
  6. 使い始めた後は、どのくらいの間隔で通いますか。毎月の検査はありますか。
  7. 副作用が出たとき、どこに連絡すればよいですか。夜や休みの日はどうなりますか。
  8. いま飲んでいる高血圧・脂質異常症・2型糖尿病の薬の治療は、そちらで続けますか。

いまの体の状態や病気の診断の記録、飲んでいる薬の一覧(お薬手帳など)を持っていくと、話が早く進みます。

学会が出している名簿で確かめる

専門医や教育研修施設かどうかは、学会が公開している名簿でも確かめられます。

名簿でわかるのは、条件のうち専門医と教育研修施設の部分だけです。管理栄養士の体制や、副作用への備えは載っていません。最後は受診先に直接確かめてください。

保険の請求でも、施設の条件が書かれる

保険で使う医療機関は、使い始めのレセプト(請求書)の摘要欄に、施設のことも書きます。診療科、常勤の専門医が自分の施設にいるか連携先にいるか、教育研修施設の別、常勤の管理栄養士の免許証番号などです。

施設の条件は、名乗るだけで済むものではなく、請求のたびに示すものになっています。本人の側の条件は保険で使える人の条件にあります。

睡眠時無呼吸症候群の場合

中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群で使う場合は、肥満症とは別のガイドラインに従います。診療科は循環器内科・呼吸器内科・耳鼻咽喉科・内科のどれかです。かかわる専門医の組み合わせも違います。対象の人の条件は睡眠時無呼吸症候群での使い方をご覧ください。

よく出る疑問

処方してくれる病院の名前を教えてもらえますか?

このサイトでは、特定の医療機関の名前や場所は載せていません。上の「受診先に確かめたい項目」を使って、かかりたい医療機関に直接聞いてください。かかりつけの医師に、条件を満たす医療機関を相談する方法もあります。

近所の内科でも処方してもらえますか?

内科は条件の診療科に入っています。ただ、診療科だけでは足りません。常勤の専門医、学会の教育研修施設の認定、常勤の管理栄養士による指導の体制もそろっている必要があります。

オンライン診療だけで処方してもらえますか?

ガイドラインは、薬を使う医療機関で6か月以上の食事と運動の治療を行い、その間に管理栄養士の指導を2か月に1回以上受けることを求めています。毎月の体重や血液の検査も求めています。その医療機関がこれらをどう行っているかを、受診先に確かめてください。

条件を満たさない医療機関で使うと、どうなりますか?

ガイドラインは、①〜③をすべて満たす施設で使うべきだとしています。保険の請求には施設の条件を書く決まりがあるため、条件の外では保険で使えません。

出典(編集部が原文を読んだ資料)
  1. 最適使用推進ガイドライン チルゼパチド(ゼップバウンド皮下注)~肥満症~(令和7年3月・令和8年5月改訂)厚生労働省(2026年10月31日に確認)
  2. 最適使用推進ガイドライン チルゼパチド(ゼップバウンド皮下注)~閉塞性睡眠時無呼吸症候群~(令和8年5月)厚生労働省(2026年10月31日に確認)
  3. 保医発0318第3号「肥満症の効能又は効果を有するチルゼパチド製剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項について」(令和7年3月18日)(2026年10月1日に確認)
  4. 中央社会保険医療協議会 総-3-2「最適使用推進GLが策定された医薬品の保険適用上の留意事項について」(令和7年3月12日)(2026年10月1日に確認)
  5. 日本糖尿病学会「専門医検索」(2026年10月31日に確認)
  6. 日本糖尿病学会「認定施設検索」(2026年10月31日に確認)
  7. 日本内分泌学会「認定教育施設」(専門医・指導医名簿、認定教育施設名簿)(2026年10月31日に確認)
  8. 日本循環器学会「専門医名簿」(2026年10月31日に確認)

このページは、電子添文や国のガイドラインなど公開された資料をまとめたものです。一人ひとりの体に合うかどうかは判断できません。始める・やめる・量を変えるときは、処方した医師か薬剤師に相談してください。当サイトは医療機関の紹介も、薬の販売もしていません。詳しくは免責事項をご覧ください。